岡本 吏郎

岡本 吏郎(おかもと しろう)

経営コンサルタント、税理士。
1961年・新潟県生まれ。明治大学卒業後、10年間の金融機関勤務を経て独立。現在、戦略的財務から経営戦略、マーケティング、債務対策まで幅広く指導する経営コンサルタントとして活躍中。株式会社ビジネスサポートあうん代表取締役。

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HOME>TAROの日記>シュミラークル
2012/01
06
金曜日

[TAROの日記]

シュミラークル

アンプの音などが、気づいてみると商品になっていた・・というのがEギターを復活した時の最初の驚きだった。

Eギターは高校以来弾くことがほぼなくて、アコギでディープなことばかりやっていた。インターネットのない時代に、個人輸入でレコードや楽譜をアメリカから輸入して遊んでいた。クラプトンがアンプラグドするまでは、超マイナーな世界だった。
その頃は、たまにアンプを通すことがあっても使うのはコーラスくらいだから、あんまり音がどうの・・というのはなかった。

2004年に、どういうわけか印税が毎月のように入るという・・現象に遭遇した。そして、その現象が、意外にも長く続いた。最初は、別に気にもしていなかったけど、毎月、電話一本で印税が入ってくる・・というのは、あまり精神的に良いものではない。そこで、私みたいなのでも、少し狂ってみたくなる。そこで、マーチンを一本買った。わざわざ、茨城県の某所まで出かけていって買うという意気込み。在庫のマーチンを全部見せろーーぉの勢いだった。

まー、そんなことはどうでもいい。
そうした流れで、全然弾いていなかったEギターが欲しくなった。そして、勢いに乗って短期間で2本買ってしまった。
その2本は、ガキの頃弾いていたグレコとは大違い。弾きやすいし音も良い。
でも、買ったものの、あまり弾く事はなかった。衝動的に、適当なフレーズを弾いて遊ぶくらい。演れば演るほど下手になる感じだった。

しかし、それで満足なのだ。
理由は、モデリングアンプのせい。大好きな音がスイッチ一つで出てしまうのだからたまらない。ブースター類なんて何もいらない。だから、適当に遊んでいる方が気持ちがよい。私は、こうして堕落の道を歩むのだった。

ボードリヤール的に表現すれば、私はシュミラークルの奴隷になってしまったということである。
しかし、このシュミラークルの力は大きい。繁殖力も凄い。今や音のモデリングは当たり前の時代。誰もが気楽に、"スゲー音"を出せるようになってしまった。車で言えば、大して腕のない奴が高い車を走らせるようなものだ。

・・と、まー、趣味の世界にまで、現代社会の構造が侵入している・・というかなり気持ちの悪いことが起きているのだった。
最近のギター弾きは、TAB譜しか読めない・・なんてのも、そうした現代社会の表層構造なんだろうな・・と思う。

でぇ、2012年からは、表層構造と深層構造が接近していくのだろう。
レバレッジが効かない世の中ってのは、そういうことだ。
まずは、シュミラークルに頼った者たちが消えていく。大きな方向は、そういうことだろうね。

投稿者 awn : 08:48 | コメント (1) | トラックバック (0)

崎村敏江様からのコメント:

現代社会の構造が、趣味の分野に及んでいて気持ちが悪いと岡本さんが書いているとおり、今の私達の眼前には、かなり極端な状況が広がっているような気がしています。

at 2012年1月10日 07:18

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