【勝手に音楽話】

2004/12/18(土) 08:50

「461オーシャン・ブールヴァード」 エリック・クラプトン

神になった若者が、その重圧や失恋などでドラッグに溺れて3年。
3年後の復活はあまりにも見事。
この名盤の輝きはなんて言えばよいのかね・・。

歴史の中の名前と化していた「クラプトン」という名前。
ヤードバーズ出身の三大ギタリストの中で、当時の中学生には一番遠くに思えたクラプトン。
その一番の理由はお休み中だったから。

そのクラプトンが「461オーシャン・ブールヴァード」を引っ提げて復活したのは大ニュースだった。
でも正直なところ、中学一年生の子供には、このレイドバックした音は退屈。さっぱりわからなかった。
せっかく復活した神だけど、BBAのジェフ・ベックとツェッペリンのジミー・ペイジよりも遠くに見えた景色は変わらなかった。

この間の軽井沢セミナーでクラプトンの人生を分析して、一つの成功パターンというのを解説したんだけど、その成功パターンの核に3年の休息がある。(これを細かく話すとセミナー参加者に掟破りと言われるので書きません。意地悪と思わないでね!)

この3年後の復活で最も象徴的なのは、ギターの神様が、ギターリストという位置を後退させたこと。
アルバム発表当時は、「ボーカリストになったクラプトン」的な言われ方をしたけれど、当時のその見方は底が浅いでしょう。

まぁ、それはそれとして、神様が、神であるべき道具を少し後ろに下げたら、ものすごいマジックが起こってしまった。
正に、「今までのやり方」の否定から新しいモノが生まれた。
この間のメルマでも書いたけれど、私たちには成長していく上で、「今までのやり方」という最も効率的なやり方が、邪魔になるときがくる。

クラプトンは、3年の休息が必要だったけれど、ここをうまく乗り越えてしまった希有な人。
見直してみれば、ジェフベックとジミーペイジはここを乗り切れないでいるように思える。(と言っても、ベックには、あの道を究極まで言ってもらいましょう。マニアックにはなってしまうけど、仕方ない・・。)

人生は短い。いや長い。まぁ、どっちでもない。
でも、一つの人生でずっと同じでいられることはない。打ち上げ花火は誰でも上げられるけれど、それを恒久的に続けるのは難しい。
それをクラプトンほどうまく乗り切っている人はいないでしょう。

死んで超人になったジミヘンやジャニス、カート、アケミ、どんと、モンロー、ジェームス、優作、シド、コルトレーン・・・・・・・・・・・・・・・・。
それはそれで、すごい人生だけど、自分がそれをやるのはイヤだ。
できうるならば、クラプトンのようにありたいし、マイルスのようにありたい。
ここがビジネスを考える上での一番重要なところだとも思う。

「461オーシャン・ブールヴァード」のデラックス・エディションが出た。
復活したばかりのクラプトンの息吹を感じるライブ付き。怒濤のクリームのライブと対比して聞くと楽しい。
人生なんて何も決まっていない。全ては自由だと思えてうれしい・・。

「「461オーシャン・ブールヴァード」 エリック・クラプトン」へのコメント(2件)
  1. 良いですねぇ、このアルバム。
    私も中学生の時に聞きました。
    私の中学生は80年代ですので後追いです。
    この頃、夢中になって6?70年代を追いかけていたのですが
    ギターの神様というのがぴんと来ませんでした。
    私のリアルタイムではハードロック系の速弾きギターが流行っていて
    それに比べて、ベックもペイジもクラプトンも私には物足りなかったのです。
    (要は速いかどうか、っていうすごく単純な基準だったんですけど・・)
    でも、その分ギターがどうとかという期待なしに聴けましたので
    ミュージシャン・エリッククラプトンとして純粋にこのアルバムが好きでした。
    岡本さんがお書きになっている3年のブランクだとかクリームでの活躍だとかは後から知ったのも私には良かったのかもしれません。
    音楽を聴くときにあまり周辺情報を先に入れてしまうと聞く前から固定概念ができてしまいますよね。まあ、作品の背景をしってもっと感動するケースもあるんですけど。
    という訳で「勝手に音楽話」にばっかり反応してすみません。
    岡本さんのHPを完全に間違って読んでますね、私。

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